2014年07月23日

「第七回「ナレーション講座E」-間(ま)の原理-」

どうも、声優派遣屋の矢吹です

7月20日掲載の「第六回「ナレーション講座D」-強調したきゃ『スロー再生』-」では、極めてストレートなナレーションにおいて、文章中の特定の箇所を強調する手段として、その箇所だけをゆっくり読む「スロー再生」を提案しました。

この極めてストレートなナレーションにおけるスピード調節に関するテクニックは、逆に文章の中で特に重要ではない部分を速く読んでしまうことで、その部分をさらっと流してしまうということもできます。



そしてナレーションテクニックとしてもう一つ重要なのが「間(ま)」です。

「間」は演技や朗読など、声に関する他の分野でも重要となるテクニックですし、更には映画やドラマ、舞台の演出の一環として編集者や演出家が物語・シーンの要所に「間」を取り入れることで前後のシーンや物語の意味を一層引き立てるのにも使われます。

ナレーションを学習している私たちも彼らのように「演出者」であり「表現者」でもあるわけですから「間」の使い方をマスターすることは必然です

極めてストレートなナレーションにおける「間」の効果は以下の通りです。

@「間」を置いた前後の箇所を重要な部分として引き立てる。
A「間」の前後で文章の意味を切り替える。
B「間」を使って文章の調子や読み方の調子を整える。


しかし矢吹の持論では特にこのBの効果を狙う時(場合に寄っては@も)、とるべき間の時間は本当に「一瞬」な場合があります。音楽記号の休符に長さの違いがあるように、間にもその長さの違いがあると考えてください。

例えば一瞬でない普通の間を、@の効果を狙って使うのはこんな時です。


ビッグバン、それは宇宙のはじまりを示す巨大な爆発です。


この「ビッグバン」と「それは宇宙の〜」の間にある読点「、」の部分には、常識的な範囲でどれほど遅く読んだとしても、0.5秒以上くらいの間をとるのが一般的です。


しかし、同じような意味を表しているにもかかわらず、こんな文章になっていたらどうでしょう。


これが宇宙の始まりを示すビッグバンです。


「〜示す」と「ビッグバン」の間には読点など、間としてワンテンポ置くような指示記号は特にありません。ですがこの文章を見たとき、おそらく皆さんは「ビッグバン」が重要なワードで、強調して読みたいな、と思うのではないでしょうか。

先ほどの文章を読んだのと同じくらいのスピードで、かつ先ほど読点のところに入れた間と同じくらいの間を「〜示す」の後に入れて読んでみてください。

なんだか「間」を取りすぎているような感覚に陥りませんか??
よくわからない、という人はレコーダーにナレーションを記録して再生してみましょう。


こんな時に活躍するのが「一瞬の間」。間というよりは流れで文章そのものは読んでしまうのですが、「一瞬の間」をとるその「一瞬だけフッと止まる」という方が正しいでしょうか…。

感覚としては「0.1秒の間をとるぞ」、くらいの気持ちでやってみてください。
一瞬だけ立ち止まってすぐに続きを読み始める、という感覚がわかるハズです。

と言っても分かりにくいという方もいると思います。
この例もまた近日中に参考動画を掲載したいと思います。

ひとまず、間の原理はこんなところでしょうか。


posted by Voice Closer 矢吹 at 20:53| Comment(0) | TrackBack(0) | ナレーション講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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