どうも、声優派遣屋の矢吹です
すごくお久しぶりのブログ講座です...。
大変長らくお待たせいたしました。
さて今回は「
役者としての自分の適正」を知るための1つのポイントについてお話しします。
よく「昨今、声優志望者が多すぎる」という話を耳にします。
プロの声優さんや業界関係者の方などをはじめ、こう仰っていますが、これに関してはまず間違いがないと思います。
その「多すぎる声優志望者」が集まる「声優養成所」ですが、私自身もそういった場所に一時期通わせていただいていたこともあり、養成所を卒業し「
事務所所属による声優の道へ進まなかった人」たちが次にどの道へ進んでいくのかというのは、ひとつ興味をもっていたところでもありました。これに関しては以下のパターンが多いように思います。
・上京して別の養成所に通い直す。(※養成所がローカルだったため)
・片っ端からオーディションを受けて回る。
・劇団に入ったり、自分で劇団を立ち上げて演劇を始める。
かの大手プロダクションが運営する養成所でもそうですが、
声優事務所には「
俳優演技のその先に『声優』がある」というビジョンを掲げてレッスンを行っているところが非常に多いです。そのため「声優のレッスン=マイク前」と考えている先の多くの声優死亡者は、レッスン内容に肩透かしを食らうことも多いようです。
ではこの「
俳優演技のその先に『声優』がある」とはどういうことなのでしょうか。
実際体感としてどうなのかは人それぞれとして「声だけで表現」するのは業界では非常に高度なことであるとされています。舞台上の演技ならば動きも使い、
今まさにそのシーンの状況を全身で伝えられるというよさがあり、これは日常生活で私たちが行っていることと大きな違いはありません。しかし「
マイク前の演技」は「
声だけ」で感情はもちろんそのシーンの雰囲気など、舞台演技よりも多くの情報を伝えなければなりません。「声だけ」にそれらの多くの情報を詰め込んで表現することは、まず「舞台演技」による全身を使った表現において、
「日常生活ならば私たちはどうするのか」を理解していなければできない、というのがこの理論の根本です。
なんとなく、わかりますよね。
実際に多くの養成所がこの方針で声優を育て、養成所を出た声優たちが世の人々に感動を与え、人気声優となって人の心を掴み、離さないという事実は、演技論においてこの理論が少なくともどこかある部分では正しいということを示しています。
私自身、これは正しいと思っていますが、私はあまりこういったことを気にしませんし、別の考え方で声の活動をされている方にもお会いしてきました。
しかし養成所に通って「俳優演技」や「舞台演技」を学んだことで、
卒業後にそちらへターゲットを絞って活動していく「元」声優志望者も多いのです。
こういった人たちが
「劇団に入ったり、自分で劇団を立ち上げて演劇を始める」人たちです。
しかし「
マイク前」と「
舞台上」では演技において非常に大きな違いがあります。
「
マイク前」では私たちはそのキャラクターになりきって話すことが求められます。プロ声優がまれに「声優という職業はなりたいもの何にでもなれるのが面白い」といった発言をしますが、まさに役に与えられた設定に自分を近づけていくことが大切です。
マイク前=役のキャラクターに自分を近づける「
舞台上」ではたとえメイク等をしたとしても動きや顔立ち、体型、声質などは「役であるとき以外の普段のあなたを引き継いで」行います。もちろん元からあった作品を舞台で演じる場合にはこの限りではありませんが、「マイク前」が自分を別のキャラクターに近づけていくのに対して、「
舞台上」ではキャラクターをあなたに近づけていく必要があります。
舞台上=自分に役のキャラクターを近づける内容次第ではこの逆を求められることもありますが、それぞれの世界への導入はここにあると考えます。
きっと声優を目指す途中で舞台を志すようになった人たちは、こういった「自分に、役のキャラクターを近づける」ことに魅力を感じた人がおおいことでしょう。
これを見てみて、あなたはどちらが好きですか。
なんにでもなれる、自分を違うものに見せられる「
マイク前」か、
それとも、自分自身の魅力を最大限に引き出し、役のキャラクターも自分に取り込んで表現しきってしまう「
舞台上」か...
私は「マイク前」です。
だから今も「声優派遣屋」にいて、こんなことをしています(笑)
posted by Voice Closer 矢吹 at 16:11|
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